海龍のつぶやき - Mumbles by the SeaDragon -

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日本でのダイビングはここが違う編  その2

2006/08/04


あれっ、オクトバスの位置が変だ?

  「口にくわえる呼吸器材が付いているホースは右手に、それ以外は左手に持って、1stステージのスクリューの黒いところをおへそにあてる....」、覚えていますか? 講習で器材のセッティングの際に教わった内容です。 

  2ndステージもオクトバスも体の右側にきますよね。 あれっ、周りのみんなは、オクトバスが左だ!自分は間違っている、と初心者はこれだけで、完全に自信喪失することもあるでしょう。  ご安心あれ、あなたは正しい。 古い教科書を引っ張り出して写真を見てごらんなさい。 ちゃんと右からでています。  どうも、日本でだけ、お店でセットする際にオクトバスを左出しにしているところが多いようです。 

  この理由を指導団体の幹部連中にしつこく聞いてまわったのですが、どうもはっきりしない。某CD(インストラクターを養成できる資格を持った最高位ランクのインストラクター)だけが、「船団護衛方式」のせいだろうな...と言っていました。

  少し、説明しましょう。  これは、集団で行動するのが原則となっているので、1人が異常に早くエアー切れを起こした場合、他の客も全員浮上させたのでは文句がでるので、エアー切れのダイバーにオクトバスを与えてダイビングをもう少し継続することが日本ではよくあるのです。  2人が横並びになり移動するには、確かに左だしにしておく方が便利です。 でも、講習中に何度も言っているように、オクトバスはダイビングを継続するのではなく、バディで浮上する為に使われるものであることを忘れないでください。  日本の現状はある意味で歪んでいるのです。


げーっ、水が冷たい!

   皆さんのウエットスーツは3mmですよね。 これは、熱帯の水温28度前後を想定したものです。 ですから、夏の沖縄ぐらいでしか使えません。 寒中水泳の覚悟ならばともかく、夏場でも6mm前後の2ピースの着用となるでしょう。  実は、気温と水温の変動は2、3ヶ月のずれがあり、7ー8月はまだ水温は最高温度に達していないのです。  日本の本州あたりのダイバーは、ほとんどがドライスーツを持っています。 高いのと、水中でおしっこができないのが難点なのですが... イントラ連中の中には1年中、ドライスーツだけで過ごしてしまう人も結構います。 

  寒がりの海龍は、水温が低くなると、ピンクのシェル型のドライの下にスキーウエアのようなインナーを着込んで潜ります。 ちなみに、この時のウエイトは14kgですから、フル装備で馬鹿でかい外付けストロボ2基ついた金属性のカメラハウジング一式でも持つと50kg近くなり、砂浜などではさすがによろけることもあります。 

   話は違いますが、なぜピンクかというと、あるメーカーが全色をフルサイズで製造したものの、ピンクのXXLなんぞを購入するダイバーはおらず、担当者があせりまくって、海龍に声を掛けてきたので、ほとんど原価で譲り受けたものだからです。 このドライスーツ、ウエットスーツとことなり、ちょっとした使い方のコツがあります。 量販店でなく、普通のダイブショップで購入すると、実際に海で使い方を無料講習してくれるのが普通です。 ちゃんと使い方を習っておかないと、スーツの中に空気が入っているわけですからコントロールを失ってちょっとやばいことになりますよ。

  それから、必ずフードを被りましょう。 OWの講習でも一応習ったように、体温のかなりの部分は頭部から逃げます。 これは、帽子を被らずスキーをするとどれだけ寒いかで良く分かると思います。  このフードでお遊びをするのが、一時期はやっていました。 うさぎちゃん、かっぱ君、ウルトラマン等が一般的かな? 女性がフードをオーダーすると、耳はどうしますか?って必ず聞く店もあります。  これは、飾りの耳をうさぎちゃん、猫ちゃん、いぬ君どのスタイルにしますかって言う意味ですから、勘違いしないように。  


貝も拾っちゃいけないの? (漁業法の関連から)

   海の中の生物資源はそれが、天然のものであり養殖ものではなくても、日本の経済水域内にある限り、魚であろうと、貝であろうと、海草であろうとそれは、漁業協同組合に登録された漁師のもの...というのが日本の法律です。(漁業法、厳密に議論すれば少しちがうし、裁判例でもことなるのですが、少なくとも漁師連中はそう信じている)

   他人のものを無断で捕獲.採集すると窃盗になる、と言うことで貝殻はともかく、サザエを拾うなどはとんでもない話となってしまいます。  日本では、ダイバーは漁師さま達にお許しを頂いて、ダイビングをさせて頂いているという風潮があり、皆さんがダイブ.オペレーターに払う費用のなかには入海料が含まれているのがほとんどです。 (入海料を払っているのに、なんで魚獲っちゃいけないんだよー!) 

   実際に裁判に持ち込まれて、裁判所で論争も続いておりますが、現実問題として、既存の漁港をベースにして、漁船を借りてボートダイビングをしているのが通常であることから、現実優先に成らざるを得ません。  漁協側も漁獲高の減りつつある、沿岸漁業だけに頼るよりも、ダイバーを受け入れた方が収入が安定するという考え方もでてきており、漁協側でダイビング施設(シャワー、EN/EXポイントの整備等)を充実させてきているところも有ります。 伊豆の八幡野、伊東、富戸等がその良い例でしょう。

  この場合の入海料は、施設利用料に置き換えられますから納得ですよね。  ところが、どこでも漁協側とダイバーがうまくやっているとはかぎらないのです。 昔のダイバーはほとんどがもの獲りダイバーで、中には養殖網の中で魚を撃っていた連中さえいました。 古い漁師の中には、いまだにダイバーを目の敵にしている人が少なくないのが現実です。  だから、漁師のおっちゃん達とはうまく渡りをつけていかなければならないのです。 あなた一人の行動の為に、其の場所でのダイビングを漁協側が禁止をし全ダイバーが迷惑すると言うケースがありえるのです。 現実にこの問題が生じている場所が複数あることを念頭においてください。


 貝も拾っちゃいけないの? (エコロジーの関連から)

   上記の日本の漁業法との関連とは別に、近年、世界的にエコロジーの立場からダイバーの間に「海に残していいのは、自分のはいた空気の泡だけ。 とっていいのは写真だけ」 という運動が広がっています。 

  この立場から、餌付けさえも禁止、グローブの着用も禁止となっているポイントもあるくらいです。  インドネシアやフィリピンののように、自然保護地区のなかでさえ、ダイナマイト漁をする漁師がいるようなところで、そうした運動は無力であるような気がしますが、日本のように、ダイビング人口がかなり多くなり、ポイントも限られてくるところでは、これは重要な意味を持ちます。

  日本のダイビングのメッカ伊豆の大瀬崎ではシーズンには数千名のダイバーが毎日訪れます。こんなところで、私だけならと、一人が一缶投げ捨て、一匹の魚を撃ち、一つの貝を拾っていたらどうなると思います? 環境の大破壊となり、そこは死の海となってしまいます。  非常に珍しい貝、でっかい名物の根魚をとってしまったら、後から来た人は何も見れません。 今日採るのはあなたかもしれませんが、昨日、他の人に取られた為今日それを見損なっているのもあなたなのです。  自然を守れとか、保護しろとか高尚なことは考える必要ありません。 エコロジーを守ると言うことはダイビングを引き続き楽しむという自分自身の為なのですから。  漁協側とうまくいっている場所では、こうしたダイビングのポイントとなっているところには決して網を入れたりはしません。 彼らだって、一時の臨時収入よりも継続的な収入の方がずっと大切だからです。(この辺が、当地とは大違いですね)

「エピソード 3」

   先日、うちのダイブツアーにT君の会社の同僚のアメリカ人2名が参加しました。 このうち、女性のダイバーがグリーンピースの行動隊のような姉ちゃんというか、おばさんというかが、地元漁民の仕掛けた籠漁の籠から、手当たり次第に魚を逃がすのです。 いたずらというわけではなく、一種の使命感みたいな様子です。(アメリカ人って結構一人よがりの奴が多いんですよね)

  刺し網漁等と違い籠をもちいる漁法はもっとも原始的な零細なものです。 さらに、そこは本来のダイビングポイントというよりは、地元の漁民の生活の場であるわけで、これはエコロジーの保護でもなんでもありません。  大昔から、彼らはそうして生活をしてきたのですから、言えばエコロジーの一角に組み込まれているとも言えます。  ひたすらに、地元漁民とのトラブルをまねくだけですので絶対にこのようなことはやめましょうね。   日本でこんな事したら、損害賠償の問題になりますよ!




・・・ club SeaDragon 旧サイトより 移転


[2006/08/04 記]  

テーマ:ダイビング - ジャンル:スポーツ

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