場所は同じく
、巡洋艦パース号のポイント。
その日は、いつもに比べて透明度が悪い。 しかも、艦体上部には相変わらず強い流れの日でした。 まだ、調査段階で、その日の予定は主砲砲塔の基部にぺネチレーションできる開口部はないかを主にチェック、魚雷による破壊部分のぺネチレーション等でかなりの時間を深度下ですごし、
完全なる減圧潜水を前提とした計画です。
潜降ラインとして、アンカーラインを使用し、アンカーから離れる時には最初はガイドラインを張っていたのですが、流れの為ラインがゆるみ、水中拘束の恐れがあったので、これを途中で回収。 アンカーの位置を頭に叩き込んで調査位置に向かったのです。 ちなみにその時アンカーは副艦橋の底部近くの手すりと思われるところ
(水深約35m)にしっかりすぎるくらいにかかっていました。 一応、予定の調査時間もすぎ、ダイコンの表示も15mで8分の1次減圧停止を指示している状態でバディともどもアンカーポイントに戻りましたが、どう考えてもそこはさっきの副艦橋なのに
どこにもアンカーラインがないんです。
残圧は約70気圧。アンカーラインに確保してある予備タンクを使用しなければ、おそらく20分以上を必要とする2次減圧まではエアーが持ちません。 それどころか、この流れの中で、身体を確保せずに減圧停止をすればどこまで流されるのか想像もつきません。 あれだけ、しっかりと係っていたアンカーがずれる訳がない。 副艦橋と思ったのは主艦橋だったに違いないと、流れに逆らって主艦橋まで移動。
そこにもやっぱりない。 主艦橋をまじまじとみると、副艦橋とあきらかに大きさも形もちがう。 いくら窒素の影響があったってこれは間違いようがない。 やはり副艦橋だと、もとの場所に戻ったんですが、さっき無かったものが突然あらわれるはずもなく、
やっぱりない。 半分パニック、半分呆然自失状態で10mくらい意図せずに流されてしまったところ、
目の前にアンカーラインが突然出現。 そこは艦体後部副砲の近くのデッキ部分。 そこにチョコっとアンカーが引っかかっている。 残圧は既に50気圧前後。 1次減圧時間も10分を超えているので、何はともあれ浮上を開始。
さて、減圧時間は1次、2次をあわせて約40分近く。 窒素の影響も減少し頭の方もちゃんと回転しはじめます。
艦体後部の調査チームはどうなったのだろう? なんで減圧ポイントにいないのか? アンカーが見つからずに流されているのではないだろうか?それにしても、なぜアンカーはあんなところにあったのか? 云々......
さて、浮上してみると船上には後部調査チームがすでにくつろいでいるではありませんか。 流されてはいなかったんだとほっとすると同時に、イクジットしてからかなり時間が経っている様子に不信感を感じました。 予定ではほぼ同時のはずです。 船上で聞いた話では、主砲調査チームがアンカーを離れた後、連中はこのままではアンカーが抜けないと判断し、アンカーを少し、ゆるめようとしたのだそうです。 流れが強いのでそう簡単にはいかず4人係りで大苦戦をした挙げ句、ゆるめすぎて、あれよあれよと言う間にアンカーが後方に流されてしまった。 なんとか、元の位置の近くに戻そうと奮闘したが、結局エアー切れで浮上せざるを得なかったとのことでした。
あのまま、ラインが見つからなかったら良くて減圧症、悪くすりゃ大惨事。其ーっとする思いです。 先のプラムカでの話と同様、
流れの強いところで、ましてや深度下でアンカーを弄ろうなんてやっぱりとんでもないことなのです。・・・ club SeaDragon 旧サイトより 移転
[2006/08/03 記]
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